2014年09月29日

原子力「寄生」委員会

3.11前は、「原子力安全『不安』院」らが安全神話を振りまいていた。原発爆発ですっかり権威を失ってしまい、目先を変えるためだけに規制委員会が発足。当時「(原発推進は)何も変わらないだろ」という批判を前に、「批判ばかりで建設的でない。新たな組織を見守ろう」というような意見があったが、川内原発再稼働GO!サインをめぐる顛末で、すっかり化けの皮が剥がれてしまった。もっとも、最初から皮さえ被っておらず、相も変らぬ原発マネーにどっぷりつかった古漬物のような連中ばかりだったけれど・・・。

さて、原子力「寄生」委員会の田中俊一委員長は、どうやら神がかってきた。
火山噴火予知連絡会の専門家たちでさえ、いえ専門家だからこそ、「噴火の予知は絶対可能」などと軽々しく口にはしない。この度の御嶽山噴火を巡っても、「もう、これ以上の噴火は絶対起きない」とか「あと3度、断続的に起きる」などの断言型コメントは、滅多にお目にかからない。
ところが、田中寄生委員長は、「(南九州の火山噴火は)、原発が動いている30年程度には大丈夫だろう」と言い切った。根拠は何?
九州電力は、もっとすごい。巨大噴火は予知でき、対処も可能・・・と。寄生委員会は、この報告をそのまま承認。田中や九電は、神様なのか? 予知夢でも見るのか? 偉大な預言者なのだろうか?

規制(寄生)委員会には、火山の専門家はいない。「専門家」というのが、最近はすっかりどうしようもないことを考えると、専門家がいないことそのものがあながち問題とは言えない。しかし、素人の恐ろしさ―ということがある。専門家はあらゆる可能性を考えるので慎重になる。それは、謙虚にもつながることだ。ところが、火山のことなど何も知らない素人だと、「噴火なんて起きないよ」と平気で断言できる。その結果、どれほど多くの人々が苦難に襲われようと、自分の言動に責任を持っていない以上、痛みを感じることもない。原発推進・安全神話を振りまいた「自称専門家」や「原発タレント」「アナウンサー」などが、3.11以降も平気でテレビに出続けられるのは、そのお蔭と言えよう。

テレ朝の報道ステーションが、田中の発言の一部を都合よく切り取った―と大はしゃぎで叩いている輩がいるが、この発言の前にあったのが、先ほども述べた「原発稼働中の30年くらいは大丈夫(噴火しない)」という神ががり発言だ。そこで珍しく記者が突っ込んで質問したものだから、田中が切れたにすぎない。きっと田中も思っていただろう。
「記者の質問なんて、いつもは予定調和じゃないか。こちらの発表をそのまま垂れ流してくれるはずじゃないの? なんで、今日に限って質問するんだよ!」と。
(お断りしておくが、私は報道ステーションのファンではない。NHKのニュースウォッチ9に比べれば見る価値がある、という程度)

こんな原発マネーじゃぶじゃぶの委員たちが、予定通りの結論を出すためだけに、時間と金(税金)を浪費している。「出来レース」という言葉があるが、出来レースはまだ一応レースをして見せる。寄生委員会は、レースさえしない。それなら、会合なんて開かずに、こう言えばよい。
「これから川内原発の再稼働をします。一応、専門家が議論してあらゆる角度から検討したことにしなければならない建前だから、会議はします。でも、結論は端から決まっていますから、どうでしょう? 数か月後にまた集まっていただくのも悪いし、日付だけ後で変えてもらうとして、結論を先に述べておきましょうか? そのほうがマスコミの皆さんも手間が省けるでしょ。結論は、再稼働OK、です。」と。

マスコミのみなさんには、今すぐ田中俊一のところに取材に行ってほしい。もちろん、御嶽山噴火の件で。
「先生は預言者でいらっしゃる。火山噴火の予知はできるし対処もできる、というのが持論のはず。この度の噴火は予知されていましたか? いえ失礼しました。当然予知されていたのでしょうが、それならなぜ事前に警告されなかったのですか? ●日に噴火するよ―と言ってくだされば、多くに命が奪われずに済んだんですよ。どう、お考えですか?」と。
田中はきっとこう言うだろう。
「その質問に答える必要がありますか? ないようなので、答えません」
それでは済まないのですよ、田中さん。あんたは、税金で作られた政府の委員会の委員長なのですから。公務ですよ。タレントへの恋愛質問と間違えていませんか? 答える義務があるのです!
posted by isseisha at 16:29| 日記